湯田温泉の街中にある「ポルシェ」。
店の奥の床が一段高くなっていて、
3~4人座れるカウンター席がある。
二階は「フォルクス」という姉妹店。
時々ここでも食事をした。
階下のポルシェのマスターが料理を作り、
リフトで運ばれてくる。
面白いのは二つの店のメニューが
微妙に違うことだった。
私がここを知ったのは27~28年前の事、
30代の後半に差し掛かったころだ。
その後の「ポルシェ」の事は分からない。
ここに居た経営者夫婦を含め、
この店にあった全ての物が
昭和時代の象徴として私の脳裏を過る。
少ししゃがれた声の女主人には6文字の「あだ名」があり、ある古代魚の名前が付いていた。
そのことを常連さんから初めて聞いた時、、、、、、ひど過ぎる!と思った。
このことは忘れようと何度も思ったが、結局現在に至ってもそれは無理だった。
店では常に控え目のマスターとともに、魅力的な夫婦だった。
ローランドハナの「イージートゥーラヴ」(当時はLPレコードのみ)。
「ポルシェ」には何人かの学生のアルバイトがいて、交代で働いていた。
「ピアノトリオで何かおススメは?」
ある時の私の問いに、アルバイトの女子学生の一人が自信ありげに
かけてくれたレコードだ。
まだローランドハナ(米国の黒人ピアニスト)存命、昭和の話だ。
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