この曲は1970年の9月の夜中、赤坂にあるアオイスタジオでシングル盤として収録された。
その頃私は台東区の根岸に住んでおり、岡林信康とちょっとした知り合いになっていた。
ある日彼から、レコードの収録の模様を見せるから、、、と日時の連絡が来た。
実は私から、そういう機会があったなら是非一度見たい、、、とお願いしてあった。
この歌詞で云う「ここ」は、岐阜県の中津川のこと。
当時開催された野外フォーク・フェスティバル『中津川フォーク・ジャンボリー』の
記録映画のテーマソングとのことだった。
バックを担当したのは「はっぴいえんど」。
曲中にある、後打ちの手拍子の部分を一緒にやらせてもらうなど
新鮮で楽しい経験だった。
岡林のヒット曲「山谷ブルース」や「今日をこえて」は、今では私のオハコだが、
当時の私はクラシック音楽に夢中で、
フォークの世界はほとんど知らず、あまり興味もなかった。
部屋に冷蔵庫のない時分で、泡だらけのビールを飲みながら、
胡座で歌う岡林の弾き語りを聴いたものだ。
彼が「フォークの神」と云われている有名なシンガーソングライターなどとは、
実は知らなかった。
(岡林信康さんにこの思い出をお伝えたいのですが、今はその術がありません)
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