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武田和命カルテット1988 Live at 柳川「ファンクール」

数年前に出版を待って購入したジャズライブのDVD。

 

これは最初から最後まで固定カメラで、

低い位置から撮られている。

ジャズ屋のマスターが、

個人の記録として撮っていたものだろう。

市場に出すために撮られたものでないことは明白。

 

だから人のざわめきや楽器の調整、

そのほかの雑音などが生々しく聞こえてくる。

時々、人がカメラを遮ったりする。

自分が観客でカメラ目線に居る、と思って観れば問題ない。

 

武田和命ファンであれば納得の一枚。

バリバリの渋谷毅のピアノも聴ける。

 

ところで、

私が武田和命を知ったのは、彼が食道癌で49歳で亡くなった後のこと。

ある時、東京のライブハウスで武田と云うご婦人に出会った。

会話のなかで「夫が昔サックスをやっていたころ、、、、」。

それが後になって、知る人ぞ知る演奏家だったことが判った。

 

ある人は、「通路にはみ出た僕の脚を、武田が足でなじるように擦ってステージに

上がっていった」と自慢げに話す。

 

ある人は、「武田コルトレーン」が亡くなった夜、

彼を取り巻く人達がいかに悲しんだかを語る。

 

それでCD「ジェントル・ノーヴェンバー」を何となく購入。

実はこれが素晴らしいCDだった。

一度聴いて武田のファンになってしまった。

ジョンコルトレーンの「バラード」と一組にして時々聴いている。